事故で首を痛めてしまった。近所の整形外科に通って7日目、ドクターが言った。
「炎症も治まったので、温熱療法を始めましょう。首の周辺を暖めて、筋肉の緊張をほぐすのが一番いいですから。」
「という事は、温泉なんかも効果があるんですかね?」
「そうですね。ぬるめの湯で長時間浸かり、首筋を軽くマッサージすると良いですね。」
「(⌒ー⌒) ニンマリ 早速試してみます。」
ぬるめでゆっくり入浴できる温泉。そんなに遠くないところ・・・この検索条件で自分の知識なりに出した答は島根県の千原(ちはら)温泉。約2年ぶりの訪問。
国道54号線を三次から北上、島根県に入り、道の駅赤来高原を過ぎて最初の信号を左折、県道166号線に入る。粕淵方面に15分ほど道なりに直進すると、角に酒屋さんがある十字路の右手に千原温泉という看板。ここを右折するのだが、以前は狭い道だったのがどちらも2車線の交差点になっているのでびっくり。看板も遠くからは見えず、通り過ぎそうになった。右折後、ほどなく狭くなる道を看板に従って3kmほど上ったところに千原温泉がある。
千原温泉は山あいの渓流沿いにぽつんとある民家風の建物。昔から療養目的の湯治場として営業されている。やけど、皮膚病や傷の治療に効果があると評判の湯。
私はここの泉質に惹かれ何度も訪ねたが、療養でもないのにゆっくり浸かるのは何となく後ろめたさを感じていた。しかし、今回は療養目的。遠慮なく入れるのが嬉しい。(気持ちの問題ではありますが。)( ̄ー ̄)ゞ
受付で若奥様に500円を払う。初めて訪ねた人は名前を記帳するのがここのルール。
「初めてですか?」
「いえ、何度か来てます。ここ、むち打ち症に効きますかね?」
「さあ・・・悪くはないと思いますけど。」 そっけない。まあ、コテコテの商売気を出されるよりは好感が持てる。
カーテンで仕切っただけの脱衣場。男女兼用なので、入る前に声をかける。浴場は男女別。階段を下りていくと、4人でいっぱいの小さな湯船が一つだけ。今日は男性側は4人と満席状態。足を伸ばすにはやや苦しい。湯は、三瓶系の茶濁の湯。含二酸化炭素-ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉という長い名前。湯船の廻りから流し場は茶色の析出物がべっとりとこびりついている。成分総計11.54g/kgという高張泉だけのことはある。ここは、湯が流れ込む湯口はない。底が板張りになっており、足下から湯が湧き上がる足下湧出。湯もそうだが、ボコボコと二酸化炭素の泡が大量に湧き上がる。座る場所によっては、ジャグジーかと思うくらい大量の泡。三朝温泉の大橋の湯も足下湧出だが、泡の量は千原温泉が圧倒的に多い。
ゆっくりと浸かる。温度は35℃と体温以下の微温湯。しかし、長時間浸かっていても寒いというほどではない。何となくほかほかしてくるのは二酸化炭素の影響か。この温度だと全くのぼせない。とりあえず1時間ほど浸かる。高張泉は、人体より浸透圧が高い=成分が体に浸透しやすい濃い湯なので、皮膚の感触もすぐに変わってくる。アルカリ単純泉が表皮の角質を溶かしてすべすべになるのに対し、ここは、成分が浸透してしっとりすべすべになる感じ。皮膚病に効くというのもわかるような気がする。
一度出て少し休み、再び入浴。入浴客は2人に減り、ゆっくり手足を伸ばせる。首まで浸かりじっとしていると、聞こえてくるのは「ポコポコ」という泡の音と、外を流れる渓流の音のみ。至福の時間・・・
湯上がりには、階段の途中にある上がり湯に浸かる。男女兼用で、男湯、女湯両側からカーテンで入る構造なので、入る前に必ず一声かけて入らなければならない。中には五右衛門風呂があり、源泉を薪で湧かしてある。この季節だと非加熱の源泉だけでは湯上がりが肌寒いので、この上がり湯は助かる。
風呂を出て帰るときには、肩、首のコリがすごく軽くなっていた。病院には失礼だが、30分の電気治療を終わった後よりもはるかに楽になった。二酸化炭素入り微温湯での90分という長時間入浴は少なくとも私には効果があるようだ。この温泉が近所にあればきっと毎日入るに違いない。
※湯船の写真は女湯。男湯が満員だったので、女湯に入ろうとされていた方にお願いして撮影していただきました。男女同等の広さのようです。
千原温泉ホームページ http://www.chihara-onsen.jp/
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帰り道、国道54号線沿い衣掛荘のとなり、くみあいマーケットに立ち寄る。ここは奥出雲和牛の直売所。概ね500円/100gくらい。ステーキ肉で900円/100gでしょうか。それなりの値段ですが、美味しいです。
「自分だけ楽しんできて・・。( ̄へ ̄)」 という攻撃を緩和させる効果があり、重宝しております。(^^;
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