関金温泉・温清楼
三朝温泉とラジウム含有量において双璧と言われる関金温泉。ここも1250年の歴史を誇る古湯。湯のきれいさから銀湯、白金の湯の別称を持つ。山際に寄り添うように家並みが集まり、温泉はその町の中心部、送川という小川に沿って湯が湧く。古くは作州街道の宿場町として栄えた。
温清楼(清の字、本当はサンズイでなくニスイらしい)は、当時上の茶屋と呼ばれるお茶屋さんだった。その後旅籠~旅館と形を変え続いている歴史ある宿。
玄関を入ると、目の前に片づけているとは言えない荷物(ゴミ?)の山。お客様を迎えるロビーがこの状態って・・・こりゃハズレかな?まあ、私は湯さえ良ければいい人なので気を取り直して声をかける。
「こんにちは-。お風呂よろしいですかあ」(⌒▽⌒)
「いらっしゃいませ。そうやねえ・・・この時間なら他にいらっしゃらないのでいいですよ。」

フロントで800円を払い、ギシギシという廊下を通って案内してもらう。そこには、庭の中に杉の皮で葺いた屋根の下に露天風呂。湯船は1.7m四方の湯船がふたつ。奥の湯船に源泉が汲み上げられ蕩々と流し込まれている。湯船は底でつながっており、手前の湯船に湯が回ってくる仕組み。なんの仕切りもない完全な混浴。脱衣場には4つの篭があるが、ここも目隠しがなく、他の人がいるときは、脱ぐのに相当の勇気が必要。なるほど、「他にいらっしゃらないのでいいですよ。」と言うはず。貸し切り状態で使うのを前提にしていらっしゃるのか。
湯に浸かってみる。まずは上の湯から。温度はやや熱め。といっても、41~42℃くらいか。竹筒から湯がどばどば流れ込んでいる。飲泉も可能な新鮮湯。成分は少なく、単純放射能泉。鮮度が良いので、湯口ではかすかな鉱物臭があるが、一般的には無味無臭の透明な湯と言える。とにかくきれいな湯。湯船の底は簀の子で肌触りも良い。まわりのお庭、歩くとギシギシいう木造の建物も外観は雰囲気に合っている。続いて下の湯に。こちらはややぬるめ。40℃弱か。長湯ができそう。まったり浸かっていてとっても心地よい。 ( ̄ー ̄) 結局小1時間ゆっくりと過ごした。
「ありがとう。新鮮な湯を堪能させていただきました。」(⌒ー⌒)
「ここは、湯だけはいいんだけどね。20mほど掘って汲み上げているんやけど、昔は56℃もあったんよ。それが、他がボーリングしたりするうち温度が下がって今は45℃。湯量が少ないのが関金の泣き所なんよ。」
なるほど、三朝温泉と比べ、それほど関金温泉が発展しなかったのは湯量に原因があったのか。温泉が伏流水だとすれば、三朝の三徳川に比べ、ここの送川はいかにも小さい。そう思えば、ここに最近できた施設が軒並み循環方式ばかりなのも納得できる。その中で、温清楼のように小さいながらも源泉掛け流しを守っている宿は貴重。ぜひとも末永く湯宿を続けて欲しいものだ。
そのためにも・・・ロビー、片付けませんか?(^^;
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コメント
トトロさんは鄙びた系がお好きなようですね。 でも、湯はさすがみたいですね。写真でも湯のきれいさが伝わってきます。
そいえば、写真、大きくなりましたね。
投稿: 安芸浪漫 | 2007年2月28日 (水) 21時41分
■鄙びた系・・・そう言われてみればそうなんですが、結局、いい湯は鄙びた場所に多く残っているので、鄙びたところを見ると、期待感でヨダレが出てくるパブロフの犬になったのかも。
実は今まで、写真の表示サイズが変えられるのを知らなかったんです。今回初めてやってみました。
投稿: 温泉トトロ | 2007年3月 1日 (木) 00時19分
近々中国山地へ足を伸ばすことになり、ついでに
数十年ぶりの再訪をと思いましたが、断念しました。
前回は、翌朝のお会計の際、おつりや計算書が、
四角い黒塗りのお盆に載せられていて、それに
お扇子が添えられていました。
ただ、そのときも、掛布団がずっしり重たかったことが
記憶にあります。
あのときのイメージは、そっと私の中に止めて、
追憶のファイルを閉じることにします。
貴重な情報をありがとうございました。
投稿: さばおす | 2009年7月 5日 (日) 10時00分
■さばおす様
ご来訪ありがとうございます。
古い宿には、それだけたくさんの人の思い出が詰まっているのですね。
サービスレベルを時代に合わせながら維持していくことって、一見簡単そうで難しいことなのかもしれませんね。
投稿: 温泉トトロ | 2009年7月10日 (金) 19時37分