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2007年1月 3日 (水)

伊方亀ヶ池温泉

【2007年1月】

今年の温泉入り初めは、愛媛県の佐田岬半島にある伊方亀ヶ池温泉。平成16年に開業したばかりの日帰り温泉施設である。

Photo_27Photo_30 伊予大洲市から国道197号線を佐田岬方面に向かう。八幡浜市街地を抜け、佐田岬半 島へ。伊方町に入り、道の駅伊方きらら館を過ぎ約2km、2つの風力発電用風車を過ぎたところにある十字路を左折し坂道を下ると二見地区という500人ほどの小さな集落。新しい温泉はこの集落にある。

Photo_31 外見はとても質素な建物。入口に料金所があり、中にはおばあちゃんが二人。

「町外の人は200円だよ。」 ちなみに町内者は100円なんだそうだ。脱衣場から浴室にはいると、コンクリート造りの10人くらい入れる浴槽。外Photo_32 観もそうだが、一貫してとってもシンプル・・・を通り越して味も素っ気もない造作。泉質重視で施設には拘らない私でも、平成16年の新築なんだからもう少し何とかできなかったものかと思ってしまう。

肝心の湯は・・・これがなかなか秀逸。源泉は地中1500mから45℃のお湯を汲み上げている。現在は毎分200リットルと浴槽のサイズにしては十分な量。非加熱のままパイプを通じて浴槽の下の方から吹き出しており、排水溝からかけ流されている。温度調節用なのか、加水できるようにもなっているが、この日は源泉のみ。温度は約40℃とちょうど良い。泉質は成分分析表によると、ナトリウム塩化物泉。ph8.4、成分総計1.542g/㎏の弱アルカリ性低張性高温泉となっている。湯の色は薄い黄緑色。ほのかな鉱物臭と若干の塩味。アルカリ性塩化物泉という事で約30分の入浴で肌は見事にすべすべになった。

Photo_33 続いて露天風呂へ。こちらは定員1名の樽風呂。こちらも源泉が贅沢にかけ流されている。大柄の私が入るとザーっと大量の湯が溢れる。アルキメデスの法則を思い出し、100リットル以上の湯を流してしまった事への罪悪感を感じる。本当は内湯でも同じ量の湯を流しているはずなんだが・・・。光の加減か、色は内湯と違いやや白濁。成分総計からして濃い湯ではないのだが、湯の花がふわふわと漂う見た目効きそうな湯。冬の露天風呂は頭寒足熱が心地よくいくらでも入っていられるが、他のお客もいたので長湯で独占はまずいかなと10分弱で出て他の人と入れ替わる。再び内湯へ戻ると湯船にはおじいさんがひとり。

「いやあ良い湯ですねえ。(⌒ー⌒) 」

「ここは3代前の町長がふるさと創生1億円で掘ったのよ。温泉掘る町長は次の選挙で落ちるというジンクスがあるのにの。」

「へえ。で、選挙は?」

「落ちた。」

国敗れて山河あり。選挙に敗れて温泉あり・・・って世の常とは知らなかった。(^^;

おじいさんの話は続く。伊方町はじめ佐田岬半島の各町は産業もなく貧しいこと。この温泉は町営だが、維持費を抑えるため、老人会が運営していること。今年の7月には総工費25億円をかけて、ここの温泉をさらに大規模にリニューアルオープンすること・・・。

産業のない町が、観光産業の目玉に温泉を掘る話はよくある。幸い、伊方町には良質の温泉が出た。この設備を大きくした時、現在の非加熱非加水の掛け流しが維持できるのか、温泉好きの私はとても気になるところ。

ポンプアップの温泉なのでおそらく湧出量は増やせるのだろうが、枯渇という問題もある。欲張らず源泉掛け流しの温泉に特化して、良質の温泉を維持することが肝要。決して地の利があるとは言えない土地で、よくある循環型の温泉にしてしまえば、他の温泉に対して主張できるところがなくなってしまう。

例えば、海の幸は隣町三崎町の漁師物語や民宿、お土産は道の駅伊方きらら館、そして温泉は良質の源泉に浸かれる亀ヶ池温泉というように、佐田岬半島全体で観光振興を図ることができれば理想かなと思う。

【追記】

平成19年8月19日、亀ヶ池温泉はリニューアルオープンしました。早速行って参りましたので、よろしければレポートをご覧ください。

伊方亀ヶ池温泉(再訪)レポート

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コメント

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。

トトロさん、早速温泉に行かれたんですね。さすが!それにしてもよく見つけられますね。こんなマイナーな温泉(失礼!)。

アルキメデスの法則、気持ちよくわかります。私もこの正月、さんべ荘の源泉樽風呂に入りましたので。あの「ザー」は、なんかもったいない気がしますよね^^

温泉掘ったら選挙に落ちる話、思わず笑ってしまいました。
でも、億円単位の投資を入浴料では回収できないでしょうから、町民の反発もわからないではないです。例えば近くに民間が料理旅館や料理民宿を作って相乗効果を期待するとか、釣りを売りにするとか総合的なビジョンが必要なのでしょうね。

投稿: 安芸浪漫 | 2007年1月 3日 (水) 20時21分

■安芸浪漫さん、本年もよろしくお願いします。

マイナーな温泉・・・は、褒め言葉と受け取っていますよ(^^)。

温泉による町おこしは、現実には大変なんだそうです。一番の問題は、元々産業がないので若い人は学校を出たら都会に出てしまって、高齢化率が非常に高い点。若い人がいないと新しいことをしようにも活力がないと、お話ししたおじいさんも言われていました。
難しい問題ですね。

投稿: 温泉トトロ | 2007年1月 4日 (木) 00時23分

あけましておめでとうございます。
毎回、楽しく読ませていただいてます。
トトロさんの人柄と、語り口が想像でき、ほんわかあったかくなる文章ですね。
温泉いきた~い!!と思いつつ9時に家を出て、4時には帰れる温泉…。
三瓶なら行けるかなぁ??
ブログ読んで行った気になるしかなさそうです(~_~;)

投稿: ため息ママ | 2007年1月 6日 (土) 20時45分

■ため息ママさん、はじめまして。

写真は少ない、ボキャブラリー不足、長文と三拍子揃ったブログ(^^;にもかかわらず、ご愛読いただきましてありがとうございます。

9時~16時の7時間なら、片道2時間程度でも現地3時間。お住まいは不明ですが、仮に東広島から2時間だと、原田温泉、加田の湯、潮、千原、美又、有福、温泉津などたくさんありますよ。
三瓶でも我が家からだと2時間20分。行けなくはない距離です。冬の露天風呂は最高ですよ。(直近情報は安芸浪漫さんが詳しいかな?^^)
ブログ読んで行った気になるのではなく、ぜひ行く気になってみてください。(^^)

投稿: 温泉トトロ | 2007年1月 7日 (日) 16時17分

トトロさん、こんばんは^^
直近の三瓶情報ですか?なんせ温泉初心者でここで勉強中の身なんで、詳しいことは分かりませんが、出雲大社の帰りに初めて国民宿舎さんべ荘に立ち寄りました。とても良かったです。源泉掛け流しってやっぱ気持ちいい!
露天風呂の樽風呂は、加熱している方に入りました。いくら暖かい正月といっても、さすがに非加熱は寒かった^^;
暖かくなったらまた行ってみたいです。

ため息ママさん、はじめまして。
うまく書けないけど、三瓶って自然の残るいいところですよ。

投稿: 安芸浪漫 | 2007年1月 8日 (月) 22時55分

トトロさん、安芸浪漫さん、コメントありがとうございます。
 土日で、仕事をしていますので、家族でというより、平日女友達とゆっくり、と思うのですが、みなさん忙しくなかなか時間があいません。
 暖冬とはいえ、雪の心配がなくなってから、三瓶、加田の湯くらいから、挑戦(笑)してみようかと…。
なんせ、4年目のスタットレス(~_~;)

投稿: ため息ママ | 2007年1月10日 (水) 09時07分

■ため息ママさんへ:平日いけるんですね。温泉は人の少ない平日の方がゆっくり入れるので私は好きです。近場の温泉も順次アップしていきますので、またのぞいてみてくださいね。

投稿: 温泉トトロ | 2007年1月11日 (木) 18時54分

はじめましてshine
バイクでたまたま立寄った亀ケ池温泉、あまりのゴージャスさに「伊方の原発景気のおかげで田舎に突如として出来た温泉施設なんだろうなあ」と勝手な推測をしていたのですが、ふるさと創生1億円だったのですね。
全然分からないなりに、「プールのにおいがする温泉だなー。でもお湯が塩辛いから、そういうにおいの泉質なのかしら?」と思っていたのですが、温泉トトロさんの説明(立派な施設と引き換えに、源泉掛け流しを失った等など)で、頭がスッキリしました。
でも、脱衣場での地元のおばあちゃんや子どもやらの会話を聞いているだけで、なんだかホッコリする場所ではありますね。清潔でサービスもいいし、付帯レストラン「大岩」(佐田岬最西端民宿の出店)のランチも美味しかったです。
中国四国(&近畿)でツーリングしているので、情報収集に、またちょくちょくブログ拝見に参ります~。

投稿: タロアカ@大阪 | 2009年3月24日 (火) 10時52分

タロアカさん、はじめまして^^
ご来訪ありがとうございます。

私は2輪には乗りませんが、ツーリングと温泉って相性良いようですね。温泉好きのライダーさんから時々書き込みを頂きます。

源泉掛け流しでなくなったのは寂しいですが、施設としては素晴らしいです。それと、ご指摘のホッコリする雰囲気は私も同感です。愛媛、特に南予は気質が穏やかで、南予訛りはほんわか暖かい響きですね。私も大好きです。

余談ですが、どこの温泉に出かけても、なるべく地元の方と接するよう心がけています。
温泉だけでなく、その土地の空気を味わうのも楽しみのひとつ。^^

更新ペースはのんびりしたものですが、細く長く温泉巡りは続けていきたいと思いますので、時々覗いてやってくださいね。

投稿: 温泉トトロ | 2009年3月25日 (水) 08時08分

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